2015年6月4日木曜日

自作パイプ完成

初めての自作パイプの制作記録。自作パイプといっても、主にボウルの形を削っただけだが。



使用したもの:

  • Mr. BrogのDIYパイプキット……アマゾンで3000円で購入。火皿、煙道だけでなく、あらかじめシャンクもある程度作られている。詳細は以前の記事『Mr. Brogの自作用パイプキットを購入』に記載。

  • 細工用の小型のこぎり……ホームセンターで1300円くらいで購入。刃をある程度曲げて切る用途も想定されている。
  • 木工用棒やすり(平型、半丸型、丸型)……ダイソーでそれぞれ100円くらいで購入。
  • 紙やすり(#100, #180, #320, #600, #1000) ……ホームセンターとダイソーで購入。
  • ノギス(口径と深さを計測できる定規)……ダイソーで100円くらいで購入。
  • 鉛筆と消しゴム
  • 軍手
  • オリーブオイルとキッチンペーパー


1. 構想

火皿と煙道の位置と中心を、ブライヤーブロックの上下側面に鉛筆で下書きし、物理的に作成可能なボウルシェイプを考えた。

火皿の深さを計るのに、深さを計測できるノギス(定規)が役に立った。

自作にあたり参考になりそうなパイプを、SmorkingPipes.comのPipe Locatorのページで、ベント系のシェイプで絞り込んで探した。



2. 成型

まず、のこぎりで角を切り落とし、パイプの形になるまで、のこぎりと棒やすりで成型。木が硬く、かなり大変だった。のこぎりは小型の細工用を買ってよかった。普通ののこぎりだと、角の切断くらいにしか使えなかったと思う。棒やすりは、ほとんど平型を使った。ある程度パイプの形が出来てきた頃には、やすりがダメになった。半丸型と丸型の棒やすりは、ボウルとシャンクの継ぎ目部分に使用。

軍手は必須。怪我防止のためだけでなく、指と棒やすりの接触に神経を使わなくてよいので、作業効率もアップする。

シャンクにのこぎりや棒やすりが当たって傷がつくので、シャンクにティッシュとセロハンテープをぐるぐる巻いてみたが、良い方法ではなかった。シャンクを気にしながら作業するのはとてもしんどかったので、空き缶でも加工して、金属のガードを作ったら良かったと思う。

失敗だったのが、棒やすりで形を整えすぎてしまい、棒やすりの跡が結構深くまで残ってしまったこと。ある程度まで整えたら、紙やすりの100番以下を使えば良かったのではと思う。

3. 磨き

パイプの形が出来たところで、紙やすりでやすり掛けをした。#100、#180、#320、#600、#1000の順番でやすり掛けした。番号が倍になるように上げていくのが良いとのこと。まず、#100である程度時間を掛けて、棒やすりの跡が目立たなくなるまで削った。それ以上の番号の紙やすりは、表面がすぐに木粉に覆われてしまい効果がわかりにくく、ときどき拭いて確認しつつ作業した。

紙やすりは、力を入れてゴシゴシ擦るのではなく、こまめに木粉を落としながら軽い力で何回も擦る方が効果的とのこと。紙やすりはあまり多くは使わなかったので、木工用セットと目の細い金属用セットを一つづつ買えば十分だったかなと思った。

仕上げの後、木目がくっきりしてからよく見てみると、紙やすりで取りきれていない小傷が結構あった。仕上げの前に、水拭きで木目が目立つようにして確認すればよかった。

ブライヤーは生育過程で砂を取り込んでしまうとのことで、ちょっと目立つ黒点がボウルトップに出てしまった。長く使うと割れてくるのだろうか?そのときは削ってしまおうと思う。



4. 仕上げ

何も塗らないパイプの味に興味があったので、着色もワックス掛けもするつもりはなかったが、このままでは握っただけで汗の跡が付き、すぐに汚くなりそうだった。どうにかならないものかと、木工のサイトを巡っていたら、「オイルフィニッシュ」という、乾性油での仕上げ方法を見つけた。家にあるオリーブオイルとサラダ油は乾性が低く適さないようだが、試しにオリーブオイルを少し、キッチンペーパーにつけてすり込んでみると、木肌に手の跡がつかなくなった。しっとりして手の馴染みが良い。色が白っぽい色から濃い肌色になり、木目がくっきりした。パスタやサラダ用の、木の食器みたいな印象。油をどんどん吸い込むので、もっと塗りたい気分になったが、やりすぎると油臭くなりそうなので、4滴分ほどでやめた。



5. 思ったこと

早速喫煙してみた。吸ったのは、最近のお気に入りの、McClellandバルク「2000 - Fragrant Matured Cake」。しかし、あまり美味しく吸えなかった。これはパイプというより、喫煙者の技量が悪いのだと思う。気分はとても良かった。

ラタキア系のタバコ用にしようと思っていたが、優しい風合いに仕上がったので、着香系にしようと思う。

出来上がったときの喜びはとても大きかったが、とにかく成型作業が大変だったので、趣味として続けるなら、電動のツールが必須かなと思う。次は着色とワックスに挑戦したい。

やすり掛け後の手の汗の染み込み様を見て、喫煙時のタール混じりのジュースやら湿気も、煙道や火皿から染み込んでいくのだろうと実感した。濡れて、乾いて、を繰り返し、使い込むにつれて、それがパイプの味になっていくのだろう。

1 件のコメント:

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